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2009年9月 8日 (火)

重症薬診とは

重症薬疹としては重篤な粘膜障害や表皮剥離をきたすStevens-Johnson症候群(SJS)や中毒性表皮壊死症(TEN:toxic epidermal necrolysis)のほか,抗けいれん薬などの薬剤摂取後に紅皮症,肝障害,末梢血異常(白血球増多,好酸球増多,異型リンパ球増多),リンパ節腫大を生じ,経過中にヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)の再活性化を伴う薬剤性過敏症症候群(DIHS:drug-induced hypersensitivity syndrome),全身の紅斑上に膿疱を生じる急性汎発性発疹性膿疱症(AGEP:acute generalized exanthematous pustulosis)があり,いずれも高熱を伴う.DIHSでは薬剤中止後も肝障害や発熱など再燃を繰り返すことが少なくなく,再燃はHHV-6やサイトメガロウイルスの再活性化に対する免疫反応によると推察されている.

 薬疹の治療とは,速やかな原因薬の中止と体内からの排泄促進,皮膚粘膜障害や合併する臓器障害に対する治療,そして今後の進行の阻止である.軽症薬疹では原因薬の中止のみで速やかに消褪することが多いが,中等症以上では原因薬剤の中止にもかかわらず皮疹が持続したり,さらに進行して重症薬疹となることがある.全身の浮腫を伴う著しいじん麻疹や血管浮腫,38℃以上の発熱や肝障害などの臓器障害を伴う多形紅斑型や紅皮症型,SJS/TEN,DIHS,AGEPなどの重症薬疹は入院による全身管理が必要となる.特にSJS/TENはしばしば急激な経過をとることから,発症早期から速やかな治療の展開が求められる.

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