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2009年9月 3日 (木)

圧迫骨折に伴う体動時痛の薬物療法

前立腺癌、乳癌など骨転移の多いがんと多発性骨髄腫など骨に対する病変を有する疾患ではしばしば「圧迫骨折」をきたす症例がある。この圧迫骨折に伴う痛み、特に体動時痛における薬物療法ついて調べてみた。

まず、病態としては侵害受容性疼痛(= nociceptic pain = noxious pain, ちなみにnociceptor = 侵害受容器)ではなく、神経障害性疼痛neuropathic pain である。

治療法としてはまず、NSAIDsから始めWHO除痛ラダーに従ってopioidおよび非opioidを使用する。opioidに抵抗を示したり、レスキュー回数が多くなったりした場合は、NMDA受容体拮抗薬としてケタミンの有用性が報告されている(金出ら、日本ペインクリニック学会誌 (1340-4903)12巻1号 Page37(2005.01) ←まだ読んでない)。さらに、その経口製剤としてセロクラールも報告がある(吉岡ら、日病薬誌42(9),1195,2006)。ただし、この鎮痛補助薬の選択はup to dateに記載されていないので海外では標準的ではないようだ。このような病態では国内外問わず、ステロイドは候補となるが、やはり神経障害性疼痛には抗けいれん薬などから開始するのかもしれない。いずれにせよ鎮痛補助薬の併用はした方が良いだろう。

もちろん、放射線やビスホスホネートは考えなければならないし、麻酔科的治療やリハビリなどでも効果があるとの報告もあるようだ。

薬剤師としては、作用メカニズムも復習しながら、「なぜ効くか」を考えていかなくてはいけないと思う。

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