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2010年1月 6日 (水)

がんの組織分類

「扁平上皮」というのは、体の表面を覆っている平たい形をした細
胞組織です。この扁平上皮組織に発生し、その細胞の性質を受け継
いで形も性格も扁平上皮細胞によく似たものが「扁平上皮がん」で
す。主に皮膚や器官の粘膜の表面にできます。食道の内側、子宮頸
部(入り口の部分)、腟、肺などです。

 これに対して、「腺」というのは内臓の分泌物を出す腺組織のこ
と。その腺組織に発生し、その形が唾液腺や胃腺、乳腺のような、
発生した臓器の分泌腺の組織とよく似ているものが「腺がん」です。
胃や腸、子宮体部、肺、乳房、卵巣、前立腺、肝臓、すい臓、胆の
うなどに発生します。

 がん細胞を顕微鏡で見たときに、細胞がどんな形をしているのか、
扁平上皮細胞と腺組織細胞のどちらに似ているかが、「扁平上皮が
ん」か「腺がん」かを判断する基準となっています。このふたつは
細胞の形の違いだけではなく、性質も進行のしかたも異なります。

 「扁平上皮がん」は割に浸潤や転移がゆっくりと進むのに対して、
「腺がん」はがん細胞が血流に乗って広がりやすく、浸潤や転移が
進みやすいです。

 肺がんは、まず「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」の2つに
分類されます。「非小細胞がん」はさらに「扁平上皮がん」、「腺
がん」、「大細胞がん」の3つに分類されます。

 この「小細胞がん」と「大細胞がん」が「扁平上皮がん」や「腺
がん」とちがうのは、「体の正常な組織のどれにも似ていない」と
いうことです。つまりがん細胞が未分化な状態にあるので、顕微鏡
で見てもどの組織から生まれたものか判断できません。それが小細
胞がんと大細胞がんの特徴で、その中で比較的細胞が小さいのが小
細胞がんです。しかしこの小細胞がんは、悪性度が高く、増殖ス
ピードが速く、脳やリンパ節、肝臓、副腎、骨などに転移してしま
います。

 大細胞がんは、体の正常な細胞のどれにも似てなくて、細胞が大
きめのがんです。しかし、症状が出にくい割に増殖が速く、肺がん
と診断されたときには、がんが大きくなっていることも多くありま
す。
これらのがんの発生率を見ると、肺がんでは扁平上皮がんと腺がん
の発生比率がそれぞれ40パーセント、小細胞がんが15パーセント、
大細胞がんが5パーセントとなっています。男女別に見ると、肺が
んの扁平上皮がんは男性に多く、腺がんは女性に多いという傾向が
あります。

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