薬理作用・基礎薬学・基礎系

2011年5月 1日 (日)

MIC と ブレイクポイントMICの違い

大変基本的なことだと思うのですが・・・今まで勉強不足のため。

こちらから引用させていただきました。

MIC:細菌の増殖を抑制するのに必要な抗菌剤の最少量・・・この数字が小さければ小さいほどその抗菌剤の効力は強い→この数字はあくまで試験管内のことであり、実際に人体に入った場合、実験通りの効力が得られるという保証はありません。

ブレイクポイントMIC:人体内での様々な、条件を勘案して作成。定義は「その抗菌剤のBreakpoint 以下のMIC値の菌であれば、一定の確率(たとえば80%以下)で臨床効果が期待できるMIC」である。

すなわち・・・これまで医師は感染症治療では分離菌のMICや、公表された薬剤感受性成績(MIC80など)を一つの指標として薬剤を選択してきましたしかし、その臨床効果を左右する薬剤側の因子として、試験管内での抗菌力のみでなくその体内動態も重要です。これを無視して臨床効果を予測することは出来ません。その為、医師はこの感受性試験成績に各薬剤の体内動態や抗菌特性といったものを個別に勘案して薬剤を選択する必要があります。

 このような個々の薬剤の体内動態や抗菌特性を考慮しなくても、原因菌のMICを知ることにより抗菌薬の臨床効果を予測することがBreakpoint MICの意義です。

 日本化学療法学会の抗菌薬剤感受性測定検討委員会は、病態の異なる様々な疾患に対して統一されたBreakpoint MICの設定には不合理があると判断し、疾患別にBreakpoint MICを設定しました。

 現在、呼吸器感染症、敗血症、複雑性尿路感染症についてのBreakpoint MICを公表しています。

 Breakpoint MICが高い薬剤とは、有効性を期待できるMIC幅が広いことを意味しています。したがって同一系統の抗菌薬を相対的に評価する際の一助となります。ただし、これだけで薬剤の優劣が決定できるものではなく、臨床分離菌に対する当該薬のMIC分布を考慮してはじめて評価されなければなりません。

「原因菌及びMICが判明している場合」

Breakpoint MICよりMICが小さく、Breakpoint MICとMICの差が大きい抗菌薬を選択します。

「原因菌が判明し、MICが不明の場合」

原因菌と同一菌種のこれまでの薬剤感受性成績(MIC分布)を基に、Breakpoint MIC以下を示す株の割合が高い抗菌薬を選択します。

「原因菌及びMICが不明の場合」

推定原因菌のこれまでの薬剤感受性成績を基に、Breakpoint MIC以下を示す株の割合が高い抗菌薬を選択します。初診時には、原因菌もMICも不明であることがほとんどのため、原因菌の頻度とMIC分布から、Breakpoint MIC以下を示す株の割合が高い抗菌薬を選択します。

 これらBreakpoint MICは特別な代謝障害を持たない、比較的全身状態の良好な患者群の臨床成績から導かれたものですので、肝、腎機能障害や宿主免疫不全に伴う緑膿菌感染のような特殊な例にはそのまま適用できず、与薬量の増減などのさじ加減が必要となります。

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2011年1月13日 (木)

ステロイド外用剤の効果発現時期は?

ドクター(研修医)のふとした質問。
①かゆみをおさえる、というだけなら数10分程度。
②アレルギーなど原疾患の治癒ということになると(数週間~数か月)?
というか、まず、何を「効果発現」の指標とするかを定義しないと・・・

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2010年11月 5日 (金)

カンジダに対するMCFG

candidaはalbicansとそれ以外がある。

non-albicansであればフルコナゾール耐性の可能性がある→MCFGへ。

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2010年5月 6日 (木)

デュオトラバ

トラバタンズとチモプトールの合剤。すなわち、プロスタグランジン F2α(PGF2α)誘導体であるトラボプロスト及び非選択的β 遮断薬であるチモロールマレイン酸塩を有効成分として含有する配合剤。

メリット:2種類が一度に使用できるため「5分あけて」という必要がない。

しかし、やはり単剤から開始すべき(国内ガイドライン)。で、やや副作用発現が多いということから今後第一選択になるかどうかは不明。

海外ではどうなんだろう。

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2010年3月12日 (金)

ラキソベロンの作用機序

ピコスルファートナトリウムは、小腸内で加水分解されず大腸に移行、大腸細菌叢(だいちょうさいきんそう)由来の酵素アリルスルファターゼにより、ジフェノール体に加水分解されます。ジフェノール体の一部は吸収され、肝臓でグルクロン酸抱合を受けます。このジフェノール体こそ、ビサコジル(テレミンソフトなど)の活性成分と同じ刺激性下剤として作用します。

OTC薬(市販薬)の錠剤※では、大人は1日1回あたり、 ピコスルファートナトリウム7.5mgまでです。

 ※製品名:コーラックソフト(大正製薬)
     ピコラックス(佐藤製薬)
     ビオフェルミン便秘薬(ビオフェルミン製薬-タケダ)など
コーラックソフト3錠=ピコラックス3錠=ビオフェルミン便秘薬5錠になっています。

・ビサコジル(刺激性下剤)配合便秘薬の多くは、胃で溶けず腸で溶ける腸溶錠(ちょうようじょう)である為、牛乳や制酸薬といっしょに飲んではいけない。腸溶コートがはがれるため。食直後も避ける。

・ピコスルファートナトリウムは、腸のぜん動刺激が流早産を招く恐れがあるため、妊婦は医師に相談なくのんではいけない添付文書には【妊婦への安全性は確立していない】と書いてある。

↑このような妊婦への但し書きは、ほとんどの薬にみられるもので、実際は産婦人科で妊婦に便秘薬が処方されることは良くある。というか、安全性が問題なることは少ない(いきなりの大量投与はダメ)

 なお、マグネシウム塩類は腎機能が正常なら通常投与可能。

・授乳婦:センノサイドは、乳汁に移行し、乳児に下痢を起こしたという報告あり。授乳婦さんは、センノサイドを避ける。植物性の便秘薬はおだやかだと思ったらダメ。成分が母乳に出るため。センノシド、センノサイドカルシウム、生薬のセンナ、生薬のダイオウ、大黄甘草湯(ダイオウカンゾウトウ)などに注意が必要。

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2010年3月11日 (木)

カプサイシン軟膏の作用機序

カプサイシンは赤トウガラシの刺激性の主成分で、痛覚の一次求心線維のうちC線維に特異的に作用し、痛みを伝える侵害受容器および温覚受容器を遮断することにより、温覚、かゆみおよび灼熱痛などの遅延痛を緩和する薬理作用を有している。

カプサイシンの投与初期においては内因性発痛物質であるサブスタンスPの放出を促進し、灼熱感と痛覚過敏を誘発するが、連続投与を行うことによりサブスタンスPを枯渇させて鎮痛効果をもたらすと報告されている。

米国ではすでに市販剤があり、帯状疱疹後神経痛、糖尿病性末梢神経障害による自発痛および慢性関節炎等の慢性難治性疼痛やしびれの治療に用いられている。

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2010年3月10日 (水)

アカルボースとボグリボースの薬理作用の違い

アカルボース:
小腸粘膜微絨毛膜に存在するグルコアミラーゼ,スクラーゼ,マルターゼを用量依存的に阻害するほか,膵液及び唾液のα-アミラーゼを阻害

ボグリボース:
腸管において二糖類から単糖への分解を担う二糖類水解酵素(a−グルコシダーゼ)
を阻害

ミグリトール(セイブル):
小腸粘膜上皮細胞の刷子縁膜において二糖類から単糖への分解を担う二糖類水解酵素(α-グルコシダーゼ)を阻害

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2010年3月 8日 (月)

チザニジンとフルボキサミンの併用

筋弛緩剤として用いられるチザニジン(商品名:テルネリンほか)と、SSRIのフルボキサミン(商品名:ルボックス、デプロメール)を併用すると、チザニジンの血中濃度が大きく上昇し、その影響で高度の血圧低下が起こる――Fluvoxamine drastically increases concentrations and effects of tizanidine: a potentially hazardous interaction.Clin Pharmacol Ther. 2004 Apr;75(4):331-41.)

本研究では、成人健康男性10人にフルボキサミン100mgあるいはプラセボを1日1回4日間経口服用させ、5日目の朝に4mgのチザニジンを経口服用さ せた後に、経時的に採血や血圧測定などを実施した。その結果、フルボキサミンを投与することによって、チザニジンの AUC(0→∞)は平均で33倍(14~103倍、p=0.000002)、最高血漿中濃度は平均で12倍(5~32倍、p=0.000001)増加し、 血中半減期は1.5時間から4.3時間に延長した(p=0.00004)。またフルボキサミン投与群では、プラセボ投与群に比べて、収縮期血圧が平均 35mmHg低下(27~44mmHg、p=0.000009)、拡張期血圧が平均20mmHg低下(15~25mmHg、p=0.00002)、心拍数 が平均4拍/分減少(2~7拍/分、p=0007)などの変化が認められ、これらはチザニジンの血中濃度上昇に起因するものと考えられた。特に収縮期血圧 は、フルボキサミン投与群で平均79mmHgまで低下しており、危険性が高かったとしている。

 この相互作用は、フルボキサミンが、チザ ニジンの代謝酵素を阻害するために起こると考えられている。具体的には、フルボキサミンは、肝薬物代謝酵素チトクロームP450のサブタイプ 1A2(CYP1A2)を強く阻害することが知られている。一方、チザニジンの代謝に関与するチトクロームP450のサブタイプはこれまで不明だったが、 今年3月に、前記の臨床研究を行った同じ研究者が主にCYP1A2で代謝されることをin vitro試験で確認し、報告していた(Bri. J. Clin. Pharmacol., 57: 349-353 ,2004)

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2010年2月 7日 (日)

麻酔の基礎

手に針を刺したときに痛みを感じるには、次のような流れがあります。
1.皮膚の感覚受容体に刺激が伝わる
2.末梢神経線維により脊 髄に伝わる
3.脊髄内の上行経路を経て脳に伝わる
4.痛いと感じる

この痛みを感じさせないためには
1.皮膚の感覚受容体に刺激が伝わらなければ良い
2.末梢神経線維が脊髄に伝えなければ良い
3. 脊髄内の上行経路を伝わらなければ良い
4.脳に伝わらなければ良い、伝わっても覚えていなければ良い

これらのどこかに作用すれば痛みを感じないのですから、麻酔には
いろいろな種類があります。
・全身麻酔:意識が無く全身の痛みを感 じない
・局所麻酔:末梢神経に作用する
1.表面麻酔:粘膜表面に塗る
2.浸潤麻酔:腰、肩など痛いところに注射
3.周囲 浸潤麻酔:歯を抜いたりほくろを取ったりするとき
4.伝達麻酔
a.硬膜外麻酔:脊椎の硬膜外腔へ投与
b.脊椎麻酔:下半身の比較 的短時間手術(虫垂炎、足の骨折など)
c.神経叢ブロック:神経叢への投与
d.末梢神経ブロック:末梢神経への投与

局所麻酔薬には
エステル型:血中エステラーゼで分解される(作用時間が短い)
アミド型:肝でゆっくり分解される(作用時間が長い)
が ある。

 

全身麻酔と局所麻酔
◆手術で用いられる麻酔法は、全身麻酔と局所麻酔に大きく分けられます。通常、全身麻酔では意識が失われるのに対し、局所麻酔では意識は保たれる点が大き く異なります。麻酔法は、術式・術野と患者状態に合わせて選択されますが、全身麻酔と局所麻酔の併用もよく用いられます。

 

Zennma

局所麻酔とは
◆局所麻酔は、鎮痛が必要な部位のみに対して施行する麻酔のことをいいます。局所麻酔薬の作用部位は脊髄や末梢神経で、感覚神経の遮断で鎮痛を、運動神経 の遮断で筋弛緩を得ます。通常、局所麻酔中には意識は保たれます。
◆局所麻酔は投与法によって、表面麻酔、浸潤麻酔、伝達麻酔、脊髄くも膜下麻酔(脊麻)、硬膜外麻酔に分類されます。

Kyokuma

おもな局所麻酔薬
◆広く用いられている局所麻酔薬はリドカインです。リドカインは、注射剤の他に、ゼリー製剤、ビスカス製剤、ポンプスプレー製剤等が販売されています。
◆脊髄くも膜下麻酔には、ブピバカイン(マーカイン)がよく使用されています。また、硬膜外麻酔には、ロピバカインやブピバカインがよく使用されています。

詳しくは
富山赤十字病院
URL:http://www.toyama-med.jrc.or.jp/masui.html
麻酔を受ける人と麻酔科医のためのページ
URL:http://www.neuroanesth.com/masui/anesth1.htm

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2010年1月29日 (金)

ステロイドの作用機序(復習)

薬理作用は多岐にわたる

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